予防について
私たち日本人には『予防』という概念がほとんどありません。
それは医療が患者さんだけを対象にしてきたからです。
病院で行なう予防は予防注射しかないため、自分で予防するという認識がないんですね。
ですが「悪くなったら見ます」だけの医療は片手落ち。
これ以上、介護や認知症を増やしたくない!という想いのもと、予防を考え始めました。
出現している症状に行う治療と違い、予防は長いスパンで経過を見ます。
そうしたとき、時代背景や環境、生き方に特徴があることに気づきます。
それが良いか悪いかではなく、経過を知って次に活かすこと。
物事の意味を考えて、そうならないための心構えを知っておくことが予防です。
介護と認知症予防のお話会について
日本人の4人に1人が高齢者の時代になりました。
介護を受けることが当たり前のようになり、認知症患者さんの数は把握できない状況になっています。
2035年までは高齢者が増え続けるため、今のままではどんなに頑張っても介護が減ることはありません。
介護される側も、介護する側も厳しい状況を迎えることになります。
このお話会は、足腰の筋力を低下させない予防や、嚥下機能を低下させない予防のお話ではありません。
まさに30代40代50代の元気な人や、家族の介護をしている人が、介護状態にならないための内容です。
私もいつか親の介護をしなければならないのだろうな、私もいつか介護されるのだろうな…、そんなふうに思っていませんか?
自分の人生を簡単に諦めてしまっていいのでしょうか?
今までの経過
2017年12月に初めて東京でお話させていただきました。
その後2018年2月から大阪・東京・長野で計6回開催し、アンケートにご協力いただいています。
参加者数138名、未回収12名(回収率93%)
★参加者の年代★
20代 3名
30代 22名
40代 38名
50代 43名
60代 19名
★参加者の職業★
介護職 23名
看護師 45名
助産師 3名
他の医療職 12名
経営者 5名
他の職種 26名
フリー 12名
アンケートの詳細
★今日の内容はいかがでしたか?
納得できた 70名
理解できた 49名
ふつう 4名
受け入れ難い 0
(未回答 1名)
★介護現場で役立ちそうですか?
とても役立つ 43名
役立つ 37名
ふつう 3名
そうでもない 0
役立たない 0
(未回答 12名)
★知人に勧めたいと思いますか?
勧めたい 106名
どちらでもない 5名
勧めない 0
(未回答 8名)
★職場のスタッフに知ってほしいと思いますか?
知ってほしい 106名
どちらでもない 3名
知らない方がいい 0
(未回答 13名)
いただいたご感想
すべてではありません。抜粋させていただいています。
(医療職以外の方より)
・直面している親の介護に、とても気持ちが楽になった感じです!
・介護の考え方を改める講義でした。
・心の視点からの講演はとても勉強になりました!
・子供のいるママの年代にもぜひ聞いてもらいたいと思いました!
・もっと早く知っておきたかったです。
・これからもこういうお話が広がるといいと思います。
・もっとたくさんの人に知っていただきたいお話でした!
・自宅介護に踏み切れずにいましたが、どうすればいいかわかったような気がします。
・もっと学びたい、もっと自分のものにしたいと思いました!
・知識を体験にしていこうと思います。
・心の持ち方が分かりました。
・とても面白かったです。
・最後の30分の話をもっともっと聞きたいと思いました!
(医療職の方より)
・職場のスタッフと一緒に聞きたいと思いました!
・この講演を聴くまで罪の意識がありましたが、気が楽になりました。
・2人の介護に振り回されている姪に話したいと思います!
・介護の問題は取り上げられているのに、ひとりひとりがどうすべきかわからない現状。今日の話を活かせるように仕事を頑張りたいです!
・機会があればまた参加したいです!
・自分の生き方を考え直すきっかけになりました!
・自分自身で幸せになっていく生き方をしたいと思いました。
・実践していることを認めてもらったような気がします。心強く、明日から頑張ります。
・世代ごとの生き方で余生が変わることがよくわかりました。
・医療法人も変わっていかなければならない時期だと思いました。
・心理面からの説明はとてもわかりやすかったです!
・多くの人に聞いていただきたいお話でした!
・今後の仕事に役立てたいのと、自身の生き方についても考えたいと思いました。
・課題をいただいたような気持ちです。
・まったく同感です。認知症になる前に手を打つべきだ。
・自分の考えていたことが正しいと自信が持てるお話でした!
・介護どっぷりでなくてもいいんだとわかりました!
・介護に関わる人の気持が軽くなると思います。
・自分の時間を作りながら介護を続けたいと思いました。
こんなご意見もありました
・価値観の多様性を思うと、心の充足を求める難しさを感じました。
・専門職のための講演だったような気がします。
・両親の介護をする立場への講演もしてほしいです。
・介護している家族がすべてを捧げるのは危険だと感じますが、しかし日本の社会が介護者をフォローできていません。知られずに取りこぼされている現状もあり、現実は厳しいです。
そうなんですね、私は講義の中で理想であることを伝えています。
ですが理想がなければ改善しようがないため、必要なことだと思います。
これまで介護の理想が唱えられてなかったから、私たちは露頭に迷っているのではないでしょうか。
また、講義で個々に具体的な行動をご提示できないため、お友だちカードをお渡しして相談窓口を設けていますので、どうぞご活用ください。
皆が一生懸命なのにうまくいかないのは、大きなシステムに問題があります。
ですが国が全体を変えてくれるのを待っているだけでは、介護被害者が増える一方です。
大きなシステムを動かす最初の起点は、ひとりひとりにあるのではないかと思います。
今後も活動を続けていく所存です。ありがとうございました!
終わりに
このお話会では、最後に『介護現場の人間関係相関図』をお伝えしています。
介護は意思疎通が難しく感情労働だと言われます。
介護現場の人間関係を円滑にするためにどうしたらいい?
ご家族さんへの関りをどうしたらいい?
という人間関係の問題を解決します。
2017年12月東京
大阪
大阪
東京
長野県上田市
長野県松本市
滋賀県看護協会