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「日本はみんな神様の安国」神社のお働きについて

神社の始まり

日本には8万以上の神社があります。日本最古の公式書物が日本書紀と古事記のため、それより古い神社に関しては不明で、神社の始まりについてはわかっていないのが実情です。そのため今のところ、日本書紀に記載のある幾つかの神社が最古とされています。もともと日本では、山や川、自然現象など万物に神が宿る「八百万の神々」という考えのもと、建立物や像はなかったようです。

平安時代~明治初期にかけては、年貢米のお蔵として神社が使われていました。山など高台に神社が多いのは、神への敬いともう一つ、自然災害や火事などから米を守るためでした。年貢として集められた米は2年程しかもたないため、現代のお金のように溜め込むこともできず、幕府は2年経てばお金に換えて地域の整備などに利用したとあります。神社は民の中心の場だったようです。

神社の源は古事記にあり

神社にはさまざまな神さまが祀られていますが、それらの神はみな、古事記に登場している神さまです。古事記には物語が書かれていますが、ヤマタノオロチをやっつけたとか、裸踊りをしたというような文字面の内容ではありません(笑)。神々が行った国づくりの話であり、日本が平和で皆が幸せになる考え方ですので、今こそビジネスに活かすべきことが書かれています。

古事記に登場する神さまには、ひとりひとり日本語の五十音が隠されており、ここに日本が2600年続いて来た秘儀があります。「古事記を解く者は死す」と言われるほど重要な内容です。諸外国の神は一神のため、優劣が生じ争いごとが起こります。ですが古事記では100人の神さまがお生まれになり、誰も勝ち負けがない上手な仕組みづくりを行なわれたのです。

神さまとは内在神の意

日本の考え方は世界で唯一の多神教です。神社でお願いごとをしますが、その真意は自分自身への宣言であり、神は自分自身であるという考えです。お願いごとを叶えるのは自分自身ですが、宇宙の力が発揮できるよう「ご加勢ください」とお力添えをいただくのです。つまり神社でのお願いが言霊そのものです。

神社の本殿には、お寺のような仏像などもなく、ただ何もない空間があるだけです。伊勢神宮の参拝場所の奥も何もないのをご存じですか?ただ棒きれが1本立っているだけで、戦後にそれをみたマッカーサーが「なんじゃ、こりゃ?」と言ったそうです。「何も立ち入らない場所」それが最もエネルギーが強い場所であることを、欧米人は理解できないのです。空(くう)=ゼロポイントフィールドで言葉を発することが最も言霊の効果を高めます。

神社のお働きは、お願いより“お祓い”

神社に参拝するとき、どうしても“ご利益”に意識がいきますが、神社の大切な働きは“お祓い”にあります。どんなにエネルギーの高い場所で言霊を発したところで、それを発する自分自身が穢れていては効果が望めません。神主さんが奏上する祓詞は、参拝者と参拝者自身の神を結ぶために、参拝者の穢れを祓うためのものです。

「無病息災」も神社で願うことの一つですね。もし心の中で「~なりませんように」とお願いしているとしたら、それは叶いにくいかもしれません。「~なりますように」の文章に置きかえてお願いした方がいいようです。病気はとくに「消す」という難しいお願いですが、神社は世界で唯一「祓う」というお働きがあるのです。

 

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